感想について

 

感想については時折問題になっておりますので

このサイトの管理人の立場を明らかにします。

 

はっきり言うと、私は感想なくても困りません。

 

私の作品を長く見てきている方ほどわかるでしょうが

絵柄もマンガのリズムも全く根っこの部分では

変わっておりません。少なくとも十五年近く。

私の中ではずっと昔に、目指したい絵柄・世界が完成されており

届けたい相手はまず第一に、幼い頃の自分であるからです。

 

自分に向けた創作物を、よそに発表する行為は

無人島から手紙を詰めたガラス瓶を海に放流するような感覚で

受け取る人がいるのかいないのか、そもそも人なのかすら

わからなくてもいいものだと思っています。

 

「作品は誰かの手に渡って初めて完成する」

といったお話もありますが、もう少し付け加えるのであれば。

媒体が何であれ作品とは、受け取った皆さまが広げていってくれるうちに

違う作品にどんどん変化していくものでもあって

それはすでに「あなたの物語」となっている。

あなたの目に映った物語への感想は

厳密には「自作品」への感想にはならないのです。

 

さらに踏み込んでしまうと

私に感想を送って行為が完結してしまうよりも

私のガラス瓶を受け取った「あなた」に何か変化があったのなら

その変化が続いていくものであるなら、ずっと嬉しいと思うのです。

 

本当に描けなくなる時というのは

絶対に私の中に原因があるときであって

受け取った誰か・どなたかのせいではないのですよ。

無理に言葉を紡がなくていいのです。

私が受け手の時もそうなのですが、感想を送りたくなった時に

どきどきしながら送るのがお互いにとっていいことなのでしょう。

 

※こちらの文章は「雑記」にて17.09.21に公開している文章を改訂したものです※